鶴川は、小田急線各駅停車駅ではもっとも乗降者数が多い。駅の北側は、開発により道路が整備されており、利便性も高い街だ。住む人々の年齢層は比較的高いけれど、大学があるため、学生も多く駅前には活気があふれている。その一方で、駅の南側へ出ると、昔ながらの家や畑、緑が目前に広がっていく。北と南で、まったく違う表情を見せる、不思議な街。喧騒を背に、自然を見ながら鶴見川沿いを歩いていると、ふと、地元でもないのに懐かしさを覚える。前から歩いてくるのは、手をつないだ仲睦まじい老夫婦。通りすがりに軽い会釈をして、少し振り返り、後ろ姿をしばらく眺めてみた。なんだか穏やかで、ほのぼのとした気持ちになった。もう少し、ゆっくり歩いてみようかな。慌ただしい日常を忘れさせてくれる、鶴川でのひと時。(仲介営業部・天野)