江戸時代、海に面した城下町小田原の海辺には、松が重なりゆき、青い海原には何艘もの白帆が浮かんでいた。どこまでも広がる、美しい海岸風景。いま、小田原の海岸線には、西湘バイパスが走っている。その高架下には「海へのトンネル」が存在する。海の気配を感じながら歩いていく暗いトンネル。進んでいくうちに、波の音が少しずつ大きくなってゆき、出た瞬間、目の前に広がる海と鼻腔に広がる潮の匂い。小田原に住むものにとっては、とても身近な光景で、たくさんの人が思い出をつくった、ここだけの場所だ。(仲介営業部・小島)